高知県香南市議会の男性市議が、道路交通法違反(事故不申告)の疑いで高知県警の任意捜査を受けていたことが明らかになった。市議は県警OBで、交通部長や刑事部長を歴任した経歴を持つ。
市議は辞職願を提出し受理された。元警察幹部という経歴を持つ人物が交通事故をめぐる疑いを持たれた事案として注目されている。
事件の概要

経緯
市議は2024年9月12日午前、高知市内の国道で車を運転中、前を走行していた車に接触する事故を起こした。事故後、警察に届け出ないまま現場を離れ、約10分後に南国市内で警察官に発見されたという。けが人はいなかった。
複数の市議によると、事故の2〜3カ月前から本人が駐車に手こずる様子が見られていたという。9月18日夜には、市議2人が本人・家族を交えて、今後は運転をしないことなどを説得したとされる。
辞職と本人のコメント
市議は2024年9月19日付で「一身上の都合」を理由とする辞職願を議長に提出し、受理された。香南市議会の定数19に対し、欠員が1となった。
本人は事故について「事故を起こしたことは間違いないが、示談は成立している」とコメントしたと報じられている。議長は「市民に申し訳なく思っている」と述べている。
どのような罪に問われる可能性があるか

道路交通法(事故不申告・報告義務違反)
交通事故を起こした運転者が警察に届け出ないまま現場を離れた場合、道路交通法上の「事故不申告」にあたる可能性がある。
道路交通法(事故不申告・報告義務違反)とは?
道路交通法第72条1項後段は、交通事故があったときは運転者が直ちに警察官へ事故の日時・場所・死傷者の数・損壊の程度などを報告しなければならないと定めた規定。違反した場合、同法第119条1項17号により3カ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金、違反点数3点の対象となる可能性がある。
報道によれば、本人は事故後に警察へ届け出ないまま現場を離れており、約10分後に発見されている。高知県警はこの点を道路交通法違反(事故不申告)の疑いとして任意で捜査しているとされる。
道路交通法(安全運転義務違反)
接触事故そのものについても、運転操作や周囲への注意が不十分だったとみなされれば、安全運転義務違反にあたる可能性がある。
道路交通法(安全運転義務違反)とは?
道路交通法第70条は、運転者はハンドルやブレーキなどの装置を確実に操作し、道路や交通の状況に応じて他人に危害を及ぼさない速度と方法で運転しなければならないと定めた規定。違反した場合、同法第119条1項9号により3カ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金の対象となる可能性がある。

示談は事故の相手方との民事上の損害賠償に関する合意にすぎず、警察へ事故を届け出る義務とは法的に別の話だよ。示談が成立していても、事故不申告という道路交通法上の問題自体が消えるわけではないんだ。
ネットの声


「示談できているから当て逃げじゃない」という理屈が通ると思っているのだろうか。警察への届け出義務とは別問題のはずだ。

これで元警察官だったというのが信じられません。交通ルールを一番よく知っているはずの立場ですよね。

元県警幹部という肩書を持つ人が、まさかこうした形で疑いを持たれるとは思わなかった。

示談と法令違反を同じ土俵で語る説明の仕方に、違和感を持った人が多かったんだと思う。警察出身だからこそ、違いは誰よりも理解していたはずだよね。

辞職という形で区切りをつけたけれど、任意捜査がどう進むのか、そして本人がどう説明責任を果たすのかは引き続き気になるところだね。
まとめ
高知県香南市議会の男性市議(80代)が、2024年9月12日に起こした接触事故を警察に届け出ないまま現場を離れたとして、道路交通法違反(事故不申告)の疑いで任意捜査を受けていたことが明らかになった。市議は9月19日付で辞職している。
本人が強調した「示談の成立」は、あくまで事故相手との民事上の解決にすぎず、警察への届け出義務という別の法的問題を打ち消すものではない。元警察幹部という経歴を持つ人物だからこそ、その説明の仕方が適切だったかどうかが問われた事案だといえる。今後、任意捜査がどのような形で決着するのか、引き続き注視していきたい。


