京都府亀岡市役所の市民課に在籍していた職員4人が、既にマイナンバーカードを所持しているにもかかわらず、二重交付を申請していたとして懲戒処分を受けたことが明らかになった。
主導した職員は加工した顔写真を使い、他の職員も虚偽の理由で申請を取り下げていたとされ、行政のマイナンバーカード事務の信頼性を揺るがす事案として注目されている。
事件の概要

経緯
亀岡市によると、市民課在籍の男性主任と女性職員3人は2025年9月、既にマイナンバーカードを所持していたにもかかわらず、マイナ免許証機能付きカードなどの二重交付を申請した。
男性主任はスマホアプリで改変した自身の顔写真を申請に使用したとされ、女性職員3人は「カードが発見された」という虚偽の理由を述べて申請を取り下げていたという。
処分と発覚の経緯
4人は、マイナ免許証機能がシステム上どのように表示されるかを確認する「実証実験」だったと説明しているが、上司への相談や許可はなく、無断で行っていたことが判明している。
2026年6月、上司が不審な点に気づいて調査を行ったことで、一連の行為が発覚した。亀岡市はこれを「悪質」と判断し、2026年8月25日、4人を減給または戒告の懲戒処分にしたと発表した。主導したとされる男性主任は「悪ふざけだった」と述べている。
どのような罪に問われる可能性があるか

マイナンバー法(番号法)の不正取得罪
不正手段によってマイナンバーカードの交付を受ける行為は、マイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)上の罪に問われる可能性がある。
マイナンバー法の不正取得罪とは?
マイナンバー法は、不正な手段によりマイナンバーカードの交付を受けた者を処罰の対象としており、成立すれば6月以下の懲役または50万円以下の罰金に処される可能性がある。
本件では、加工した顔写真を用いて二重交付を申請したとされており、この罪に問われる可能性がある。なお、本稿執筆時点で、刑事告発や送検が行われたとの報道は確認できていない。
虚偽有印公文書作成罪(刑法156条)
公務員が職務に関し、行使の目的で虚偽の文書や図画を作成する行為は、虚偽有印公文書作成罪に問われる可能性がある。
虚偽有印公文書作成罪(刑法156条)とは?
刑法156条は、公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書・図画を作成することを禁じている。成立すれば1年以上10年以下の拘禁刑に処される可能性がある。
本件は市民課職員が自分自身の申請書類に虚偽の内容を用いた点で典型例とは異なり、この罪の構成要件を満たすかどうかは議論の余地がある。あくまで関連しうる法令として紹介する。

マイナンバー法違反はカードの『取得方法』が問われる罪で、虚偽公文書作成罪は『文書の内容』が問われる罪なんだ。今回は前者への該当性の方が高いと考えられるけど、実際にどちらが適用されるかは捜査機関の判断次第だね。
ネットの声


懲戒処分で済んでいるけど、本来は刑事責任も問われる話じゃないのか。

マイナンバー制度の根幹に関わる不正なのに、扱いが軽すぎる。

マイナンバーカード自体、信用していいのか。

上司への相談なしに『実証実験』という名目で不正な申請ができてしまった時点で、内部のチェック体制に穴があったと思う。

処分の軽重だけでなく、なぜ発覚まで9カ月もかかったのか、その理由もきちんと説明してほしいね。
まとめ
京都府亀岡市の市民課職員4人が、加工した顔写真を使ってマイナンバーカードの二重交付を申請するなどしていたとして、2026年8月25日付で懲戒処分を受けた。刑事責任が問われるかどうかは、本稿執筆時点で明らかになっていない。
今回のケースは、上司に無断の『実証実験』が9カ月間も発覚しなかったという、行政窓口のチェック体制の甘さを示す事案でもある。マイナンバー制度は多くの国民が利用する基盤である以上、行政側の管理体制のあり方が改めて問われている。市が示す再発防止策の中身が注目される。





