茨城県土浦市で、車検が切れた状態の公用車が長期間にわたり公務で使用されていたことが明らかになった。市農林水産課の職員6人が、車検切れに気づかないまま車両の運行を続けていたという。
市はこの事態を受けて謝罪し、再発防止策を発表。個人の不注意というより、部署間の確認体制のあり方が問われる事案として注目されている。
事件の概要

経緯
土浦市によると、車検が切れた公用車1台を、市農林水産課が2024年5月9日~9月25日までの4カ月半にわたり公務で使用。同課の職員6人が37日間にわたり運行し、走行距離は計1376kmに達した。
車検については、管財課が4月10日ごろ文書で農林水産課に通知。しかし、同課が車検の手続きを失念していた。9月25日、職員が車検証の写しを確認したことで、車検切れが判明したという。
判明後の対応
車検切れが判明した後、市はただちに車両の使用を中止した。あわせて市が所有するすべての車両の車検期間を再調査したところ、他に車検切れで運行していた車両はなかったという。
土浦市の安藤真理子市長は「市民の信頼を損なうことになってしまい深くお詫びする。今回の事態を真摯に受け止め、二度と同様の事案が発生しないよう改善に取り組む。」とコメントしている。
どのような罪に問われる可能性があるか

道路運送車両法(無車検運行の禁止)
車検が切れた車両を運行する行為は、道路運送車両法上の「無車検運行」にあたる可能性がある。
道路運送車両法(無車検運行の禁止)とは?
道路運送車両法第58条は、有効な自動車検査証(車検証)がなければ車両を運行してはならないと定めた規定。違反した場合、同法第108条により6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象となる可能性がある。行政処分としても、違反点数6点・免許停止の対象になり得る。
今回のケースは、管財課からの通知を農林水産課が確認・手続きしなかったことが原因とされており、実際に運行していた職員6人に違反の認識があったとは考えにくい。報道でも、個人への刑事責任追及や懲戒処分は明らかにされていない。
地方公務員法第33条(信用失墜行為の禁止)
故意によるものでなくても、公務での重大な管理ミスが明らかになれば、組織全体の信用に影響する行為として受け止められることがある。
地方公務員法第33条とは?
地方公務員法第33条は、地方公務員がその職の信用を傷つけ、または職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならないと定めた規定。今回のような組織的な管理ミスも、市民の信頼にかかわる事案として扱われることがある。

運転していた職員個人に違反の認識があったとは考えにくく、実質的には管財課と農林水産課の間の確認体制の不備が原因とみられるよ。無車検運行という法律違反自体は成立し得るけれど、個人の懲戒処分よりも組織としての再発防止策が優先された背景には、こうした過失の性質があるのだろうね。
ネットの声


これが民間の運送会社なら間違いなく検挙されていたと思います。行政だから見逃されるというのは納得できません。

車のフロントガラスに車検のステッカーが貼ってあるはずなのに、誰も気づかなかったのが不思議です。

4カ月半、39回も運行していたと聞くと、思っていたより長い期間乗り回していたんだなと驚きました。

管財課から通知が来ていたのに手続きが止まっていたという点は、個人のミスというより、部署間の確認体制そのものに穴があったことを示していると思う。

再発防止策として庁内周知やメール通知、運転日誌への表示まで具体化されているのは前向きだね。実際に運用が定着するかどうかも引き続き見ていきたいな。
まとめ
茨城県土浦市で、車検が切れた公用車1台が2024年5月9日から9月25日までの4カ月半、市農林水産課の職員6人によって計39回・1376kmにわたり運行されていたことが明らかになった。原因は、管財課からの車検満了通知を農林水産課が確認せず、手続きを怠ったことにあるという。
個人の違反というより、部署間の連絡・確認体制の不備が引き起こした事案といえる。市は車両の使用中止や全車両の再調査、庁内周知の強化などの再発防止策を打ち出しており、こうした取り組みが実効性を持つかどうかを含め、今後の土浦市の対応を継続して注視していきたい。



